2017年01月28日

ペリオドンティストが歯を守る

「ペリオドンティスト(歯周病専門医)が歯を守る」とは2013年に行われた臨床歯周病学会学術大会のテーマです。


 以前ブログでもお書きしましたように現在、虫歯の数は急激に減少しており、歯を失う原因の7割は歯周病という統計結果がでています。


 では何故歯周病で歯を失う人が多いのか。それは現在の歯科治療の中心が予防とインプラントの2つの大きな柱で成り立っているからです。歯肉炎や初期の歯周病であれば従来から行わわれていたブラッシングとクリーニングで長期間維持することは可能でしょう。また、歯周ポケットの深さが10ミリ以上で骨が大部分溶けてなくなっている人は今の技術をもってしても残念ながら残すのは難しいので抜歯してインプラントでも仕方がないかなと思います。


 問題はその中間、ポケット6から8ミリくらいの中度歯周病の治療が一切行われておらず長期間放置されている現実です。確かに歯周病は静かに進む病気ともいわれ中程度では症状が出ないか出ても一過性のことが多く患者さん自身では気付かないことが多いのです。


 それに気付かせてあげられるのは歯医者しかいません。もし定期的に歯科医院に通っているのであれば1年に1回は歯周病の精密検査を受け静かに進んでいる歯周病を早期に発見できればペリオドンティストはそれを確実に治療出来るさまざまな方法をもっています。


 ずっと歯医者に定期健診で通っていながらある日突然、抜歯を宣告されインプラントを勧められる。このような悲劇を少なくするためにも歯周病をきちっと治せる歯医者でクリーニングだけでなく精密検査を受け歯周病を発見してもらいましょう。

posted by 木村歯科医院 at 12:33 | 医院長(木村) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月14日

インプラント治療花盛り 

昨今の治療技術の発達によりインプラント治療は非常に有効な選択肢の1つになっています。この事は今まで入れ歯で不自由していた方やブリッジを入れるため隣の健全な歯を削らなければならなかった人にとっては大きなメリットをもたらしています。またその成功率は適応症をしっかりと見極め基本に忠実な外科処置と厳密な滅菌環境を守っていれば95%以上といわれています。当院で治療後10年を経過したケースを見ても他の天然歯は悪くなっていてもインプラントは全く問題がないケースがほとんどです。このようにインプラント治療自体は科学的に裏付けされた安全性の高い治療と言えます。

そんな中、インプラント治療を行う歯科医院が増えいろいろなメディアでは「年間200本以上」「合計1000本以上」などその本数を競うかのように派手な謳い文句の宣伝が数多く見られます。確かにたくさん手術すればそれだけ上達するので少ないよりは多い方がいいとは思いますが、私が感じるのは本当にそれだけ歯を抜く必要があったのだろうかという疑問です。虫歯や歯周病が進行していても抜かずに残す努力をしていればそんなに数多くなるはずはないというのが私の臨床家としての実感です。実際には危なっかしい歯は抜いて早めにインプラントにした方が治療は遥かに簡単です。しかし当院ではどんなに治療に手間が掛っても天然歯に勝るものはないと考え。インプラント治療は天然歯を守るために他に選択肢がない場合の最後の手段としてとらえ天然歯の保存に最大限の努力をいたします。

posted by 木村歯科医院 at 18:55 | 医院長(木村) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月21日

8020達成の影で




厚生労働省が発表した「健康日本21中間報告」によると80歳までに自分の歯が20本以上残ってる、いわるゆ8020達成者の数は、運動開始当初は7%だったものが、2007年には目標の20%を超え、現在では40%に達しています。短期間に国民全体の生活習慣病がこれだけ劇的に改善されることは非常に稀で、糖尿病や高血圧、メタボリック症候群の数があまり減っていないことを考えると8020運動が世間に認知され成果を上げていることを示しています。


実際に中学校での健診では1クラスに虫歯のある生徒は2,3人で、残りの9割以上の生徒は虫歯0です。これは幼児期からのフッ素洗口やフッ素入り歯磨き及び歯科医院でのフッ素塗布の成果が出ているのと、少子化で親が仕上げ磨きや甘い食べ物をあまり食べさせないなど子供の口腔ケアに積極的に関われる環境が増したことなどが要因にあると思います。


それではもう歯医者に行く必要はないのでしょうか。決してそんなことはありません。代わりに増加しているのが歯列不正と若年性歯周炎です。


歯列不正に関しては、小さいころからあまり固いものを食べない習慣のせいで顎の発育が遅れ、歯が並びきれずに重なってしまい、それに指しゃぶりやかみ癖、舌を突き出す癖なのが重なって重症化することが多いようです。


若年性歯周炎とは15歳以下の子供がかかる歯周炎のことでもともと遺伝的に歯周病菌が多く、歯ブラシが歯にしか当たっておらず、歯肉のケアができていないと重症化しやすいようです。


虫歯ばかりが注目されていますが実際には歯列不正や歯周病は、虫歯以上に歯を失うリスクの高い怖い病気です。また一度掛ると治療に時間が掛り、保険外治療になる場合も多くなります。これからは小さいころから固いものをしっかり噛んで食べる習慣を付け、特に両親が歯周病タイプの人は歯だけでなく歯肉をしっかり磨けるよう練習し、少しでも気になるようなら歯科医院での口腔ケアを受けるようにしてください。






posted by 木村歯科医院 at 23:16 | 医院長(木村) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする